春季例大祭ー日光東照宮

2020年 02月05日


 春の訪れとともに、日本では桜が、そして庭園に花が次々と開いていきます。また、多くのお祭りや文化的な催しが行われるのです。5月17日から18日にかけては日光では「春季例大祭」という春の大きな祭りがあります。東照宮には日光から東武日光線で東武日光駅で降り、バスで5分で行かれます。
 春季例大祭は日本の伝統武道で特に印象深いものをご覧いただけるでしょう。それは流鏑馬といいます。疾走する馬の上から弓を放つ技術が生まれたのは平安時代(12世紀)に遡ります。その昔、武士はこの技術を特に重要なものとして練習を重ねました。その時代には多くの流鏑馬の形式があったようですが、ここでは的と騎馬で走る武士との間はおよそ200メートル離れているものが残っています。

流鏑馬の儀式は小笠原流をその流派としており、小笠原家は鎌倉時代より江戸時代まで将軍に仕えました。小笠原清務が流鏑馬を天皇に宮中で実際に行い、その形式を献上しました。彼は1880年に東京神田に小笠原流の学校を開きました。東照宮は将軍徳川家康を祀るために建てられた神社であり、徳川家は16世紀から19世紀半ばまで日本を治めました。杉の巨木の森の奥に、石の階段でたどり着ける素晴らしく複雑な建築にはきっと圧倒されるでしょう。陽明門と呼ばれる素晴らしい門は丁度修復が終わったところです。神社は石でできた大きな鳥居、これはこの聖地の中央入り口となりますが、その鳥居をくぐるとすぐに見える見事な五重塔も含まれます。
 日光東照宮の中、森に囲まれた遺跡の中心に、馬に乗り、侍の衣装(装束)姿の弓の名手たちが、封建時代の弓道家のように弓を射る姿をご覧になれるでしょう。過去へのタイムトラベルです!

翌日18日には百物揃仙人武者行列が行われます。1000人の武士姿の人たちが徳川家康の神霊を静岡から日光に遷した際の行列を再現します。三つの小さな寺の神社の形をした、神輿と呼ばれるものが徳川家康、豊臣秀吉、源頼朝の魂をそれぞれ運んでいる、とされています。これらはおよそ800キロの重さがあり、50人以上の男性たちが1キロ先の美しい橋、神橋を越えて運ぶのです。