金沢 封建時代の日本を訪ねて

2018年 12月06日


金沢の駅に着いて、その現代的な建築を目にすると、日本でもっとも保存状態のよい歴史地区のある町に来たことを、うっかり忘れそうになります。アートや歴史ファンにとっては、この町はひとつの至宝。古い町並みに建物が映え、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのように感じられるでしょう。長町界隈は武家屋敷とも呼ばれ、その代表例です。野村家をはじめとする、すばらしい庭園を擁した古い屋敷を見学することができます。
 駅から25分ほど歩くと、ひがし茶屋街にたどりつきます。狭い街路に芸者の置屋などが建ち並び、何世紀も昔にもどったような感覚にとらわれるでしょう。そうした置屋が「お茶屋」と呼ばれるのにちなみ、界隈は茶屋街と名付けられました。お茶屋とは「お茶の家」を意味しますが、茶会をおこなう茶室とは違います。ひがし茶屋街では、石川県の伝統工芸の粋をあつめた、これらの茶屋を見学することができます。この町が、名高い金箔製品の町であることにきっと驚くでしょう。多くの工房がこの16世紀来の伝統工芸を守り続け、宝飾品、服飾品、テーブルウェア、化粧品にいたるまで、この技術を用いた製品で高い評価を得ています。
 


これと同じ時代、楽焼や磁器製造も始まっていました。町にはお抹茶茶碗がならぶ小さな店舗も居並んでいます。茶碗づくり体験ができる工房もありますよ!
この界隈からほど近く、兼六園は金沢城に面したすばらしい日本庭園で、絶好の散策ポイント。どの季節に訪れても見どころのある、日本三名園のひとつです。
 


金沢は、伝統的な町としてのみ評価されているわけではありません。世界中の著名なアーティストらの作品を展示した「21世紀美術館」を擁する町としても知られています。
帰る前にはぜひ温泉でひと休みを。石川県は山中温泉など、良質な温泉の宝庫なんですよ!